「2017年卒大学生就職活動調査の結果報告書」について

【調査の背景/目的】

企業の採用意欲が高まり、「売り手市場」と言われた2017卒の新卒就職活動ですが、2016年卒から3月にエントリー開始、さらには2017年卒から「選考開始」が2ヵ月前倒しとなりました。

学業優先、グローバル人材の育成(留学の促進)がスケジュール変更の目的でしたが、実際に学生は、「どう捉え」「どのような就職活動を行ったのか」。

今回の調査は、「売り手市場」「新スケジュール」という環境下、学生の就職活動の実態を把握することを目的に実施いたしました。

調査時期として、
①エントリー開始3か月後の6月上旬
②選考開始1か月後で内定式直前の9月中旬
③就職活動がほぼ終了した3月下旬
の3回にわたって実施しました。

また、就職活動における、選考時の企業側の対応や若者雇用促進法の認知、UIターン就職活動についても聞いています。

【結果概要】

2017年卒のスケジュールは、2016年卒と同様にエントリー受付や説明会は3月開始であったが、選考開始が2ヵ月早まるという変更があった。
また、企業の採用予定数は「増やす」という意見も多くみられ、「売り手市場」という風潮は依然として継続している。そのような中で、学生たちはこの就活についてどんな感想を抱いたか。

  • 就活スケジュールについて、就活期間が「ちょうど良かった」と回答した学生は45.7%に上り、前年調査の23.2%を大きく上回った。
  • 学業と就活の両立についても、「両立できたので、就活期間はちょうど良かった」が47.4%で最も回答率が高く、前年調査からも19.8ポイントのアップとなった。
    この結果から、2017年卒の就活スケジュールが肯定的に捉えられていることがうかがえる。
  • 就職活動に対する全体の満足度は、「満足」+「やや満足」=76.2%で、前年同月調査の66.9%を約10ポイント上回り、売り手市場を裏付ける結果となっている。
  • 一方、就活が「楽だった」と回答した学生は50.5%(11.3%+39.2%)と前年から微増に止まり、「厳しかった」48.4%(27.9%+20.5%)と拮抗している。
    結果に満足しながらも、活動は「厳しい」と感じる学生が多かったことが推察される。
  • 3月時点での内定率は91.5%。男女別では男性89.6%、女性93.2%で女性が男性を上回った。
  • 50.8%の学生が「内定の辞退をしたことがある」と回答し、二人に一人が内定辞退を経験している。
  • 「インターンシップ」には、42.6%の学生が参加している。
  • 参加期間は1日の「ワンデーインターンシップ」が60.0%で最も多く、前年調査を約10ポイント上回っている。
  • 今まで3年生の夏休みに行われていたインターンシップが、冬休みから春休みにかけても実施する企業が増えたため、8月に参加する学生は多いが、2~3月の参加も多くみられるようになった。
  • 2016年3月施行で、2017年卒の就職活動で初めて適用される「若者雇用促進法」について、「この法律を全く知らない」学生が71.0%に上り、就活生への浸透度が低かったことがうかがえた。

 

結果の詳細は下の結果報告書をご覧下さい。

1.「2017年大学生就職活動調査結果報告書」PDF

●第1~3回調査各集計結果

【調査に関するお問い合わせ】
メール:kouhou@earc.or.jp
電 話:03-6550-9516
一般財団法人雇用開発センター